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2016/10/05

『キューティー・ハニー』もリブート。『CUTIE HONEY –TEARS-』

『キューティー・ハニー』がまたもや映像化された。
『CUTIE HONEY –TEARS-』というタイトルで、実写映画としては、2004年の庵野秀明版以来だ。
庵野秀明が『シン・ゴジラ』として『ゴジラ』をリブートした年に、東映は『キューティー・ハニー』を再び作った。

『キューティー・ハニー』というと、ヒロイン・如月ハニーのエロいシーンくらいしか期待されていない。
マンガには変身途中で裸になるという決め事があるのに、映画にはそれがない。

今回の『CUTIE HONEY –TEARS-』は、ダメだ。







演技が未知数であり、露出や描写には色々と規制がありそうな<女性アーチスト>が主演なので、お色気演技は無理。
所属事務所なのかレコード会社なのか知らないが、いろいろ規制があったのは明白だ。

2007年に放映されたTVシリーズ『キューティー・ハニー THE LIVE』は、原幹恵の体当たり演技で胸を揉まれるなどのシーンもある。しかも原作から大幅に改変されて、「3人登場するハニー」を描き、ハードなアクションも盛り込んで、評価が高い。
古いキューティー・ハニーファンは『キューティー・ハニー THE LIVE』も観てた世代で、きっと落差にがっかりするだろう。

『CUTIE HONEY –TEARS-』は、『マトリックス』のトリニティだとか『バイオハザード』のアリスとか、『アベンジャーズ』のブラック・ウィドウだとかの影響が色濃く感じられる。
てか、みんな大好きブレードランナーぽいディストピアで、マトリックスぽいことをやりたいというのがあからさま。
これを低予算でセンスのない人が撮るからまあひどい。

この方面は、『攻殻機動隊』の草薙素子や『バイオハザード』というすごい存在がいるわけだけど、まるで比較にはならない。
如月ハニーはアクションとキューティーな振舞いが両立しないと輝かないと思うのだけど、残念なことにそうなっていない。

最大の問題はシナリオのデキの悪さ。
シナリオにもっと金を使ってきちんと書ける人材を持ってきて、しっかりしたものを用意するという気はないのか。

ないだろうな。

『仮面ライダー』の東映だものな。
観客になじみの被りものキャラクターを映してそれらしい「ヒーローがいいそうなこと」喋らせるだけで映画の鑑賞料金をふんだくる商売を20年近くやってて恥じないんだから。




永井豪という名前やその作品に反応するのは中高年。
でも、その中高年ももはやその名前には反応しなくなってきた。
『サイボーグ009VSデビルマン』などという豪華コラボ企画がものの見事にコケてしまった。
もし潜在的な購買層がいるとすれば、『マジンガーZ』『デビルマン』『バイオレンス・ジャック』などの作品のアニメ化企画が出てきてもおかしくはないはずだ。

最近では「過去の人」になりつつある。

監督とか主演とか、名前やキャリアを確認する気にもならない。
以上。

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