街を歩いていて、もしくはショッピングモールに出かけた時、確かここにCDショップがあったはずだ、と思って足を向けることがある。けれども、なくなっていることが多い。街なかの本屋とCDショップはどんどんなくなっていった。どちらも、大型のチェーン店ばかりになりそうだ。
思い返すに、この数年、あまりCDを買っていない。たまに買うときにはアマゾンで買う。ラジオで曲を聴いて気に入って購入するパターンが多い。そういったわけなので、CDショップには足を運ばなくなってしまった。
iTunesでダウンロード購入することもある。1曲単位で買えるのはありがたい。
ああ、でもCDも音楽配信も買う機会が減ったな。
気になる曲はYouTubeで検索してそれを聴くようになった。
検索すると、聴きたい曲は見つからないということがない。しかも、CD化されていない珍しい音源も見つかったりするからたまらない。
ずっと音楽を聴いていたい時にはネットラジオにアクセスするか、サウンドクラウドというサイトでDJがつないだRemixを探したりしている。
おれは音楽業界にほとんど貢献していない。
昔、レコードプレイヤーを持っていなったおれは、レコード屋のカセットコーナーに行って、テープとして売られるアルバムを買った。それは数百本に達し、加えてエアチェックしたテープも千本以上あった。
だけど、引越しですべて捨ててしまった。
その後、CDに移行した。
しかしながら、ある時期からテレビやラジオなどで耳にする歌に関心が持てなくなった。とりわけJ-Popなどというコトバが登場した頃から。<何を聴いてもつまらない病>にかかったので、当然CDは買わなくなった。かろうじて、昔聴いたアルバムの再発売盤を細々と買う程度。
J-Popが空前の好況で小室サウンドだとか、B'zだとかのブームもまるで知らずに過ごした。
日本のレコード業界が我が世の春を謳歌していた時期を知らず、今、衰退してしまったことを知る。
日本のCD生産額は1998年の5878億円がピークで、以降は減り続けた。2009年には2459億円。今年はさらに減っているはずだ。
みんな、CDを買わなくなったんだなあ。
市場規模が半分以下に縮小したので、ショップも立ちゆかないのは致し方ない。
街に出るとCDショップはあまり見当たらない。目立つのはチェーン展開するレンタル店ばかり。地方都市などに行くと、商店街からレコード店は消えて、ロードサイドやショッピングセンターのなかにあるチェーン店ばかり。クルマに乗っていかないとCDが買えない。
今後、どんどんCD店は潰れて、大手チェーン店もレンタル店も不採算店を整理すると思う。
大物アーティストたちのCD売上も著しく低下している。
http://d.hatena.ne.jp/wasteofpops/20120610http://d.hatena.ne.jp/wasteofpops/20120610
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世界のエンタメ業界地図2012年版 (ビジネスファミ通)
もうCDは古いメディアだ。
あの大きさでデータ容量はたかだか700MB、収録可能な時間は74分。もはや貧弱だ。
しかも、数が増えると場所を取る。
iPodに慣れると、CDプレーヤーの操作すら面倒に思える。
音楽は、ネットでデータとして買うほうが合理的なのは言うまでもない。
けれど、音楽が「アルバム」主体ではなく、バラ売りになるのはいささか寂しい。
CDの売上低下についてもうひとつ考えられることがある。
CDの中身=音楽とその価格設定が見合っていない、そう考える人が多くなったのかもしれない。価値のない音楽に高い値付けがされている。高くて品質の低いものが流通していて、消費者が購買を控えるようになったのかもしれない。
せいぜい出せる金額はレンタル代くらいですよ、と。
され、CDはどうなってしまうのか。
ふと頭に浮かんだのは、浅草やアメ横や亀戸にある演歌専門のレコード店。
じつはレコードは置いていない。CDもあまりなくて、売り場のほとんどがカセットテープによって占められる。
演歌を聴く人=世代はカセットが扱いやすいようだ。
そう遠くないうちに、CDもそうなってひっそりと販売されるようになるかな、などと思う。パソコンにもデジタル音楽プレーヤーにも縁がなくて、CDラジカセを愛好する人が買うのだ。
近頃、<アーティスト>と称する人たちもイベントを催して、会場でCDやグッズを手売りをするのが主流になっているようだ。でないと、お金が入らない。
<アーティスト>などと言っても、レコード店やスナックを廻ってCDを手売りする演歌歌手と同じだ。面白い。
で、パッケージメディアが廃れたあとはどうなるんだろう?
あれか、クラウドに音楽データを置いてネットを介して聴くのかな?
高音質音源のダウンロード販売は、興味ある。
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