果たしてアイドルビデオは儲かるのか？

映像ソフトのなかで「アイドルビデオ」もしくは「イメージビデオ」と呼ばれるジャンルは市場規模はさして大きくはないと思うけど、コアなファンを持っているんじゃないか。
秋葉原や新宿のDVD屋でアイドルビデオコーナーをチェックすると、 けっこうな数のタイトルが出ていることに驚く。
水着姿の女の子が写ったジャケットがズラリ並んでいる。「アイドル」と名乗るひとの多さには驚く。小学生から30代まで年齢も幅広い。
で、人気を集めるているのは、「巨乳アイドル」のタイトルだと思う。




売場を見ていて知りたいと思うのは、「アイドルビデオ」を出したら、どのくらい儲かるんだろうかということだ。
アイドルビデオの1本あたりの制作費はいくらぐらいなんだろう。
アイドルビデオ、またはイメージビデオとはとどのつまり「動いている雑誌グラビア」である。また、自慰行為の材料である。
アダルトビデオではハードすぎるだとか全裸より隠している方が想像を働かせる余地があっていいとか不細工が好みであるとかいろいろな理由で自慰行為に用いてるのだと思う。




自慰行為に用いる。
となると、アイドルビデオの作り方はシンプルなものが喜ばれるのだ。
アマゾンでアイドルDVDに寄せられるレビューを読むに、ストーリー仕立てだとかディレクターによる凝った画作りとか、映像にイフェクトをかけるとといった行為は嫌われている。
自慰行為のジャマになるものは要らない、おっぱいが揺れる様子をしっかり映せ、局部や唇をアップしろ、そういったことである。
顧客の要望に応えてビデオを作るとすれば、案外予算をかけないで制作できるのではないだろうか？

自主制作でアイドルビデオを作るノウハウを紹介するブログエントリーがあった。

さて、自主レーベルでイメージビデオを作りましょう！

きちんと売れるレベルのものを作ります。

90万円以内でキャスト、企画、カメラマンなどのスタッフ、衣装・機材を揃え、700枚DVDを売ると軌道に乗るのがDVD販売です。

3,000円台だと、500売れません。
リサーチによると2200円くらいが、購入するかしないかのライン。
ファンには直接複数枚ずつ売るとしても、そのほかの流通だと売れない。

コンビ二版の2,000円として計算。

700枚売ることを前提に、急に安くなるので1000枚でプレスにかけます。
ちょこちょこプレスしてもいいですが、そんなことをすると利益が出ない状況が続くので、1000プレスして、売れなかったら次を作らない、くらいの気持ちのほうが楽です。
いずれにせよ、自主なので全員で分割です。
どんなに失敗してもひとり10万円出してたとしても2～3万損する程度です。

700×2,000円で140万円。
出演モデルのギャラ、スタッフフィー、ゼロから機材を揃えても、これで50万円浮きます。
これだけあると、さすがに機材もあと10回は故障したりしないので、その後は1円も使わずに利益が出るようになります。
モデルも一人ではなく2～3人だと広範囲に売れます。

路上販売をモデルに約束させれば、必ず700はさばけます。
3人同時収録だと700は堅いです。
歌えるともっと楽です。
ソロ×３、ユニット×１で4枠取れます。
誰でも出れるライブが毎日都内であるので、どんどん売っていきましょう。
節約して一回主催ライブをやってしまうのも手です。
10万もあれば、一回打てます。

撮影会なんかやってくれると副収入のおまけがつきます。
ついでにデジタル写真集＆直接販売用のスチール撮影もしておきましょう。
年齢に応じて、喫茶店、カラオケ、バー、居酒屋でオフ会なんかやると効果的です。

こうした移動費なども込みで、プレスが20～30万、モデルに5万、機材に50万、スタッフトータル5万でなんとか次が見えます。

http://sexgametokyo.seesaa.net/article/290365220.html

 機材は凝れば凝るほどカネがかかるが、ビデオカメラは民生機の上位機か一眼レフエントリー機を使い、録音機材と照明機材も揃えたら20万円台になるかもしれない。
ただ、機材は撮影業者に出してもらうという手がある。



Nikon デジタル一眼レフカメラ D3300 18-55 VR IIレンズキット ブラック D3300LKBK



Canon デジタルビデオカメラ iVIS HF R42 光学32倍ズーム 内蔵32GBメモリー ブラック IVISHFR42BK


上記のブログでは、プレスが20～30万と書いてあるが、実はかなり安い。
DVDプレス、ケースやジャケット印刷を含めてもこのくらいでできる。
海外でプレスも印刷もパッケージ詰めもする。

 
自主制作だとしたらスタッフの人件費は不要だけど、プロの撮影スタッフは1日拘束で2万円くらいから可能だ。
プロに撮影を頼むこともできる。質を問わなければ、結婚式ビデオの業者に交渉してみるのも手である。1日2万円で拘束できる。結婚式ビデオの業者には、学生時代、自主制作映画をやってた人もいたりするので、そういう人にあたった場合、けっこうしっかりしたものが撮れる可能性がある。
いわゆるプロの業者も機材込みで1日5万くらいで頼める。
編集や音楽入れも、業者と交渉して撮影込みで10万〜15万くらいで交渉してみるのもいいと思う。編集も音入れもPCベースでできるから劇的にコストが下がってる。
撮影に自分の家を使えば無料、貸しスタジオやホテルを借りたとしても1日あたり3〜5万くらいで済ませられる。
その他の最低費用を勘案すると以下のような感じだろうか。





撮影機材新規購入　　　　　　　20万円
（業者に機材を出してもらえば不要）
アイドルギャラ　　　　　　　　  5万円
撮影場所レンタル　　　　　　　  5万円
撮影・編集・音楽入れ（業者）　15万円
DVDプレス1,000枚　　　　　  7.5万円
その他雑費　　　　　　　  　　　5万円　　　　　　　　　

ざっくり言ってこういう感じだ。アイドルのギャラについては、プロモーションの一環だと交渉してタダにするのも可能かもしれない。

あくまでシミュレーションの数字ではあるが、アイドルビデオは思いのほか安く制作できるのはおわかりいただけるだろう。
仮に制作費が50万円で1枚あたり3,000円で売って1,000枚売れたら、売上はざっと250万円。2,000枚だと550万円だからそこそこ儲かる。
5千枚売れたら1,450万円にジャンプアップするので大儲けだ。
ただ、5,000枚売れるタイトルは、おそらくほとんどないと思う。
2,000枚ていどの売上をめざして、タイトルを乱発しているんじゃないかと思う。

アイドルビデオって、あんまり売れないと思う。
何本か見てみると、やってることはほぼ同じで、画作りも音楽も判で押したように似ていて、これは好きな人しか買わないと思ったりする。