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2018/01/14

ジャッキー・チェン映画かつ映画再構築映画。『カンフー・ヨガ』

世の中にはシネフィルとか映画オタクとか映画依存症とか映画キチガイとかが一定数いて、「映画とはこうあるべきだ」みたいな講釈を垂れたりしているが、「そんなことどうでもいい」と教えてくれるのが『カンフー・ヨガ』だ。



灼熱の砂漠に白馬に正装でまたがって異様なまでにかっこいい人が颯爽登場、手に止まるはハヤブサ。
この人が今回の敵役なのだ。
おれはこのシーンにハートをぎゅっと掴まれてしまった。
なんという素晴らしい敵役であることだろうか。



『カンフー・ヨガ』は、このような画になる場面がこれでもかと出てくる。
中国インド問わず美男美女がたくさん出てくる。おまけにジャッキー流のアクションにきちんとついていっているのである。





このインドの女優さんが初登場してくるところでは、後光がさして見えた。
この人がヨガをご披露してくださるのだ。
ありがたいことである。


第一に、『カンフー・ヨガ』は、ジャッキー・チェン映画である。
ものすごいアクションも、カンフー・ファイトも連発しつつ、「笑える場面」を入れ込むことは忘れないので、大笑いしながらすごいシーンの連続を見るハメになる。
ジャッキー・チェン演じる考古学者が秘宝を求めて中国、アイスランド、ドバイ、インドへと世界を股にかけて冒険を繰り広げ、万人が笑顔になる大団円まで一気だ。

第二に、いや違う、ジャッキー版『インディー・ジョーンズ』だなと思って見ている。
と、画面は一転、『ワイルド・スピード』を軽くぶっちぎるようなカーアクション映画だ。
ドバイで超高級車70台を投入のカーアクションも驚くというかいったいどれだけのカネを投入しているんだと戦慄する。超高級車がバリバリとぶっ壊される。
とんだとばっちりの百獣の王に同情を禁じえなかった。


大好きなエリック・ツァンが友情出演ぽく出てきてうれしかった。
敵の襲撃にあったというのに、その結果でどうなったのか一切フォローもないのも、すごく良かった。
春節映画って、スターが無理やり出てくるけど後に接続しないとか、たまにあるのだ。
エリック・ツァンもできた人で、ジャッキー・チェンのところに顔を出しにわざわざアイスランドまで行くというのもすごいなと思った。

舞台はインドに移り、〈お宝〉を巡っての闘いが展開する。ジャッキーも美男美女も組んつほぐれつの大激闘。
マボロシの仏教遺跡でのジャッキーならではのアクションを堪能。
そして、キャスト打ち揃ってのダンス。
何という楽しさ、面白さだろう。
エンタテインメント映画として、おおよそ考えられる限りの面白い要素が入ってる。

映画は「自由」であるべきだ。
どんなものがどんな描き方で描かれてもかまわないのだ。
カネが唸るようにあるなら惜しげもなく投入してアイデアを映像にすればいいのである。
映像化に、強力なスタントチームと、超高級車を70台と、SFXプロダクションもきっちり用意し、中国・インドの人気俳優をキャスティング。

中華圏映画界のパワーを見せつける作品だと感じる。

『カンフー・ヨガ』は、世の中に一定数いるシネフィルとか映画オタクとか映画依存症とか映画キチガイとかが「こんなのは映画ではない」と憤りそうな映画である。
したがって、必見の映画である。
これも映画なんだよ、問題ないだろ?とジャッキーがニコニコ笑っていると思う。




『スキップトレース』は、レニー・ハーリン監督の新作。
ジャッキー演じる刑事が、なぜかケチな詐欺師とロシア中国香港への大横断ドタバタを繰り広げる楽しいエンターテインメント。
エリック・ツァン、中国一の人気女優。ファン・ビンビンも出ている。
これも必見。




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