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2012/07/12

50インチテレビ・10万円の時代

ラジオで「ジャパネットたかた」の通販CMをよく聞く。
今年に入って顕著なのが、TVをほとんど取り上げなくなったということ。1年前までは3日にいっぺんくらいは取り上げていたのに。
取り上げても売れないんだろう。
そりゃ、そうだ。地デジ移行に伴う駆け込み需要と、その前にはエコポイントという国策のおかげで需要を先食いしてしまったんだから。

2011年はテレビがバカ売れした。

2011年民生用電子機器国内出荷統計

上記サイトのデータを見ると、昨年だけで1,982万台も売れた。テレビの年間需要は1千万台前後だというから、2倍売れたということになる。
2010年はもっと売れていて、じつに2,519万台。
2010年と2011年で5年分の需要を売ってしまった。
これは需要を先食いしただけなので、市場はしばらく低迷するのはあきらかだ。

2012年民生用電子機器国内出荷統計

5月までの統計が出ているが、前年同月の3,4割しか売れていない。
「ジャパネットたかた」の目玉にテレビが復帰するのは数年先だろうか。

とはいえ、2年間で4500万台も売れたのだから、メーカーは笑いが止まらないだろうと思っていた。
そうではなかった。
ご承知のように、現在、日本のTVメーカーはこぞって大幅な赤字を計上、危機的状況に追い込まれている。
ワケがわからない。

特別読み物 巨大エレクトロニクス産業の興亡 パナソニック シャープ ソニー 日立 東芝「失敗」の研究「選択と集中の罠」にハマった経営者たち

上記記事によれば、 市場動向を見誤った設備投資、海外メーカーと価格競争で負けたこと、過去8年で製品価格が10分の1に下落して儲からなくなったこと、オーバースペックで市場の実勢に合わないことなどから今日の危機的な状況が出来したことになる。
ソニーは薄型ブラウン管の成功にあぐらをかいて、自社で薄型平面ディスプレイ研究の開発をしなかった。テレビの主流が液晶やプラズマの薄型平面ディスプレイに切り替わったとき、単独での薄型パネル生産ができず、早急に薄型パネルを安定確保する必要から、サムスンとパネルの合弁事業を立ち上げた。
この合弁事業は、ある時期までうまくいってソニーがテレビの世界シェアを維持することに貢献した。
しかし供給過剰から液晶パネルの価格が急落すると状況が一変する。合弁会社から高値で調達せざるを得ず、テレビ事業の苦戦を招いた。
結局、ソニーはこの合弁事業を730億円でサムスンに売却、別な調達先を模索することになる。
パナソニックはプラズマに固執し、市場での成長があると信じて尼崎工場に巨額の設備投資をして、シャープは大型液晶パネルの市場が成長すると踏んで堺工場に巨大な設備投資を行った。プラズマは市場で敗退し、大型液晶パネルの市場は充分に育つことなく、代わりにスマートフォンやタブレットPCなどの小型液晶の市場が目覚しく成長した。

日本のテレビメーカーはこれからどうするつもりなんだろう。

海外に拠点を移して安いテレビを作るんだろうか。
それとも、日本市場を重視し、これまでと同じようにハイスペックな製品を
高い値段で売りつけるという「高付加価値販売」手法に固執するのだろうか。この可能性はけっこうありそうで、4Kテレビなどという次期規格がアナウンスされている。ハイビジョンの4倍の高画質なんだそうだ。放送のフォーマットを変えて一気に家庭のテレビもリプレイスしようというんだろう。そういう高画質なテレビでタレントや芸人が内輪話をしながら手を叩いている様子を見られる時代が来るのだ。だれがそれを望むかは知らないけれども。
こういう見解もあるけれど…

その製品自身が売れなくても意味があると書いたが、「最先端技術を詰め込んだ最高のテレビ」を作るメーカーというイメージが定着すれば、新興国市場で続々と誕生している富裕層達が、飛びつく可能性もある。日本では高価な製品が売れにくい時代になりつつあるが、グローバル市場に目を向ければ、「金に糸目を付けずに最高のモノを求める」ユーザの数は、むしろ増加している。その意味では、中国市場などでの販売を検討すると面白いかもしれない(東芝の4Kテレビは、今のところ、日本市場と欧州市場での展開を予定している)。

上記の意見は一理あるが、徒競走ですぐに韓国や中国が追いついてくると思う。それも日本が想像するよりも早く。

それとも、思い切ってテレビ事業から撤退する?
と思ったら、こんな記事があった。

 50型液晶TV、10万円以下 中国大手が日本で発売
2012/7/10 20:2

中国の家電メーカー・海信集団(ハイセンス)が50インチのハイビジョンLED液晶TVを、実勢価格10万円以下で売り出すのだという。日本製品の半分以下の価格だ。
今後、中国の家電製品はどんどん出てくると思う。

海信日本







テレビはあまり見ないが、いちおう安いものを持ってる。
ウチのテレビは、PRODIAというファブレス企業の32インチ液晶テレビ。日本で設計して中国で製造組立したテレビだ。
フルハイビジョンではないが、画質は充分。320GBのHDD付きで録画ができる。これで39,800円だった。いまは値下がりして、24,800円になってる。安いな。
MacBook ProとHDMIケーブルでつないで、サブモニタにしたりもしている。

テレビはもう古い。
ある日、ラジオを聴いていたら、「4歳になる子供がiPadを使うようになった。YouTubeアプリを立ちあげて、覚えた言葉を入れて検索して動画を見ている。Hな動画をみるようになったらどうしよう」というリスナーのメールを紹介していた。

そういう時代なんだろう、と思う。
見たいものを探して見る。
番組表に縛られるテレビではなく。








ま、それが今年本格化するという「スマートテレビ」なのだけれども、そのマーケットではたして日本のメーカーは勝てるんだろうか。スマートフォンやタブレット端末のように敗北してしまうのだろうか?

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