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2017/10/05

『宇宙戦艦ヤマト』ハリウッド実写化に期待しています。

『宇宙戦艦ヤマト』をハリウッドで実写化するというニュースがあった。
が、そのことはすっかり忘れていた。

調べてみれば、2014年の記事に行き当たった。
『宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟』公開を控えていた頃のニュースである。

2017年か2018年頃の公開と書いてある。



 今回のハリウッドでの実写化は、『ユージュアル・サスペクツ』(1995年)やトム・クルーズ主演の『ワルキューレ』(2008年)、『アウトロー』(2012年)などの脚本家で映画プロデューサー、映画監督のクリストファー・マッカリー氏が、ハリウッドの映画製作会社スカイダンス・プロダクションズに企画を持ち込み、決定したもの。

http://www.oricon.co.jp/news/2041864/full/
ちょっと関心は持ったものの、すぐに忘れてしまった。
そして、3年ほど過ぎた。











しばらくのあいだ、続報はなかった。
『宇宙戦艦ヤマト2202』のイベント上映が始まるタイミングで
2017年3月には脚本家が雇われたという記事が出た。
スカイダンスという制作会社が権利を取得して3年経った。
まだ脚本を執筆している段階であり、監督する予定のクリストファー・マッカリーはトム・クルーズ主演の『ミッション・インポッシブル』新作にかかりきりである。




Screenwriter Zach Dean has been hired to write a new draft of the long-gestating live-action American adaptation of the anime series Star Blazers, reports LRM. Skydance Media CEO Davd Ellison announced the hiring at SXW, saying that the film's original screenwriter Christopher McQuarrie is now pegged to direct the film.
https://www.newsarama.com/33659-screenwriter-hired-for-live-action-star-blazers-film.html 


スカイダンス・プロダクションズは、2011年に「宇宙戦艦ヤマト」の映画化権を獲得。13年に「アウトロー」や「ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション」で知られるクリストファー・マッカリー監督が脚本を執筆することが決定し、メガホンをとることも検討していた。その後は目立った動きがなかったがこのほど、スカイダンスが脚本のリライトをザック・ディーン(「デッドフォール 極寒地帯」)に依頼したことが明らかになった。スカイダンスとマッカリー監督は現在、シリーズ最新作「ミッション:インポッシブル6(仮題)」(2018年7月全米公開予定)の準備中で、同作の完成後に着手する予定だという。
http://eiga.com/news/20170324/14/


スカイダンスが作ろうとしている『宇宙戦艦ヤマト』とは、どんなものなんだろう。
日本のアニメ版に忠実に作るのだろうか。

ヤマトといえば、
地球=日本、地球防衛軍=日本軍の世界観。
ほぼ日本人しか出てこない登場人物。
海中に沈んだ戦艦大和を蘇らせた宇宙戦艦。
奇跡の連続と登場人物の尊い自己犠牲が山場になるストーリーの展開。

こんなのをそっくりトレースするのだろうか。

非ハリウッド映画の映画化権を買ってハリウッドで映画化する場合、換骨奪胎は当たり前なので、『宇宙戦艦ヤマト』の設定やストーリーをどのように変更するかは注目すべきである。

アメリカに話を移植したりするんだろうか。
保存されている戦艦アリゾナとか戦艦アイオワを改造して、いろいろな人種のクルーが乗り込んで同性愛者も乗り込んでというように『Star Trek』ぽいものになるのかもしれない。
となると個性的ではないな。
だったら『Star Trek』でいいじゃん、ということになる。
あと、戦艦アリゾナとか戦艦アイオワを出すというのは、まるで新味がない。
お祭り映画『バトルシップ』がやってる。記念艦として保存されているアイオワ級戦艦「ミズーリ」と異星人のバトルをやってるのである。
スクラップみたいな戦艦が老人たちの操艦で異星人と闘い撃破するという、爽快きわまりないお話である。
ミズーリの主砲発射シーンは、グッと来る。

『さらば宇宙戦艦ヤマト』『宇宙戦艦ヤマト2』に登場する「空間騎兵隊」という存在を拡げて、ロック様(ドゥエイン・ジョンソン)や、ヴィン・ディーゼルやジェイソン・ステイサムやドルフ・ラングレンが空間騎兵隊員でもってバイオレンス全開のアクションをやって敵を殲滅とかさ。
白兵戦で死体の山また山、みたいな映像の連続で。

まあ、CGIでもって盛大に化粧を施した、そんなありがちとも言える内容になるんじゃないかとは思う。

2時間かそこいらで「滅亡の淵にたった地球を飛び立った宇宙戦艦が闘いに次ぐ闘いの末に敵を倒し、地球を救う手段を手に入れる」というのを描写すると、相当バタバタした展開になるがうまくできるものだろうか。
『ヤマト』という物語は、映画の尺では語るのが難しいと思う。
映画内で長大な時間が流れるお話って、退屈なものになるか、バタバタと進んで慌ただしく終わるので、難しいのではないか。
どんな話になるんだろうか。




この「ハリウッドで映画化」という話は本当なんだろうか。
『宇宙戦艦ヤマト2202』へ出資する人たち向けのアドバルーンなんてことはないだろうか。ほら、こんなに人気がある作品ですよ。映画がヒットするとオリジナルの日本の『ヤマト』も関連商品が売れるはずです。
出資しないと損ですよ。

フル3D映画で日本国内の興行は無残に失敗した『ハーロック』のBlu-rayとDVDが出たときには欧州で大ヒットというニュースがネットに出た。Blu-rayとDVD売上には結びつかなかったけれども。

アニメシリーズ『宇宙戦艦ヤマト2202』を盛り上げようとする、プロモーションとして<ハリウッドで映画化されるヤマト>というネタが使われてるんじゃないかと疑ってみたりする。
効果はなさそうだが。


『宇宙戦艦ヤマト』を映画にするというが、日本以外で『宇宙戦艦ヤマト』はよく知られているんだろうか。
『ヤマト』アメリカ放映時のタイトルを『Star Blazers』という。
『Star Blazers』は人気があったんだろうか。
アメリカの視点で言えば、『Star Blazers』の実写映画版は、ファンの動員が見込めるんだろうか。

そう考えると、映画の企画自体怪しいものにどうしても思える。

映画というものは実現することもなく終わることも多い。

松本零士先生は。4年ほど前に『Cosmo Super Dreadnought まほろば -超時空戦艦-』という映画を作るとぶち上げたが、制作中だというニュースも、完成したというニュースも聞こえてこない。
ヤマト的な、そして『宇宙戦艦ヤマト』に反旗を翻すような作品になるかと期待したのに、どうなったんだろうか。


「ヤマトがハリウッドで映画化って話、どうなったの」
「ああ、そういう話もあったね、何年前だったっけ」


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